【在外教育施設派遣】日本人学校への赴任にかかる費用は800万円!?元派遣教員が解説します

「日本人学校に赴任するにはどれぐらいの費用が必要なの?」

「かなり高額の準備金を用意しないといけないと聞いたけど本当?」

このブログ記事は、そんな疑問をお持ちの先生に向けた記事です。

 

以前、私は在外教育施設派遣制度を利用して、海外の日本人学校に3年間勤務していた経験があります。この記事では、私の経験をもとに、日本人学校の赴任にかかる費用について解説したいと思います。

 

てつを
てつを
実はワイも実際に赴任が決まるまで、赴任にかかる費用については全く知らんかったんや。赴任するためには、結構な費用がかかるから、この記事をしっかり読んで派遣に向けて準備していこな。

 

解説その①|赴任費用 = 日本での準備資金 + 持参する資金

赴任費用は大きく「日本での準備資金」「持参する資金」の2つに分けることができます。具体的に、それぞれどのような費用が必要か見てみましょう。

 

●日本での準備資金

・予防接種

・衣服類

・教 材

・引っ越し

・医療任意保険

 

●持参する資金

・家賃&生活費2か月分

・生活必需品

・電気・水道

・日本人学校入学金など

・自動車購入資金

 

解説その②|日本での準備資金は100万~200万円

●予防接種について

赴任する国によっては、日本国内で事前に予防接種が必要になります。ワクチン接種が必要な国は特にアジア・アフリカの国々に多いです。ワクチンの種類によっては、1回あたり1万円~3万円程度の費用がかかります。また、複数回の接種が必要なものもあり、ご家族も帯同される場合は、その分の費用も必要になります。

 

●衣服について

現地で必要となる衣服を購入する費用になります。海外では日本人のサイズに合うものが見つかりずらかったり、気に入ったデザインのものが手に入らなかったりすることがあります。そのため、必要な衣服を事前に用意しておいたほうが安心です。

 

●教材について

衣服よりも海外で手に入りにくいものが「日本語で書かれた教材」です。ご自身が仕事で必要になる教材は事前に購入して持参していく必要があります。

 

●引っ越しについて

渡航に向けての引っ越しですが、私の場合は家財道具を持参する必要がなかったため、国内に置いていくものは実家にすべて送りました。依頼する時期がどうしても引っ越しシーズンと重なってしまうため費用は約10万円ほどかかりました。(運ぶものの量によっては数十万円と高額になるケースもあります)また、赴任する国によっては、海外引越サービスを使用する場合もあります。その場合は、かなり高額な費用が必要になります。

 

●医療任意保険について

派遣教員は全員、海外子女教育財団の保険に強制加入することになります。さらに任意として海外駐在員保険に加入する者もいます。財団の医療保障制度が整っていること、赴任中に1度も病院を利用しない場合も考えられるため、任意保険の加入については、各派遣教員の判断となります。費用については2年間で約30万~50万円(一人あたり)程度必要になります。ちなみに私は、費用面と自身の健康状態を考えて任意保険には加入しませんでした。

 

解説その③|持参する資金は200万~500万円

●家賃&生活費2か月分

在勤手当は多くの場合、現地で引き出すことができます。しかし、最初の在勤手当が文部科学省から振り込まれるまでに約2か月かかりますので、その分の生活費は、持参する必要があります。支払方法については日本では月払いが一般的ですが、国によっては半年分もしくは1年分をまとめて支払う必要がある場合があります。

 

ちなみに私の場合は、家賃が半年分をまとめて支払う必要があったため、150万円(家賃)+50万円(生活費)程度が必要でした。

 

 

●生活必需品について

赴任当初は、現地での生活で使用する家財道具(寝具・家電など)を購入するための資金が必要になります。ただし、海外では家に必要な家具家電が備え付けられている場合が多いため、それほど費用がかからない場合もあります。また運がよければ、前任者から家財道具を譲ってもらえる場合もあります。

 

●電気・水道について

日本と同様に、現地での公共料金の支払いが必要になります。最初の在勤手当が振り込まれるまでに約2か月かかりますので、その分の費用を用意する必要があります。

 

●日本人学校入学金など

お子様が現地の日本人学校に入学する場合は、日本人学校への入学金と授業料(教材費)が必要になります(日本人学校は私立学校のため)金額は学校により異なりますが、入学金は10万円~、授業料は3万円~、必要になります。

参考ページ:バンコク日本人学校ホームページ

参考ページ:ロンドン日本人学校ホームページ

 

●通勤・生活用の自動車購入資金

赴任する国によっては自家用車が必須の場合もあります。中古車か新車か、などにもよりますが購入する場合は100万円~300万円程度の資金が必要になります。

 

解説その④|赴任のためには400万~800万円程度が必要

日本人学校への赴任に必要な資金をまとめると、以下のような感じになります。

 

●日本での準備資金 ⇒ 合計 100万円~200万円程度

・予防接種 ⇒ 1万円~10数万円程度

・衣服類 ⇒ 5万円~10数万円程度

・教 材 ⇒ 3万円~5万円程度

・引っ越し ⇒ 10万円~100万円程度

・医療任意保険 ⇒ 30万円~100万円程度(加入する場合)

 

●持参する資金  ⇒ 合計 200万円~500万円程度

・家賃&生活費2か月分 ⇒ 50万円~200万円程度

・生活必需品 ⇒ 10万円~30万円程度

・電気・水道 ⇒ 1万円~3万円程度

・日本人学校入学金など ⇒ 10数万円~30数万円程度

・自動車購入資金 ⇒ 100万円~300万円程度

 

解説その⑤|この記事の終わりに・・・

 

いかがだったでしょうか?この赴任にかかる費用ですが、赴任する国や家族の人数などによって、かなり差がありますが。

 

ですが、赴任にあたっては、ある程度まとまった資金が必要になりますので、希望される場合は、計画的に貯蓄をしておくことをおススメします。

 

もし、どうしてもご自身で赴任費用を準備できない場合は、事前研修時に貸付等の相談することもできますので、そちらを利用することするのも一つかと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。